フィンランドでのホンカ建築現場
ホンカ本社にも近い、ヘルシンキより少し北にある都市ケラヴァでのホンカ建築現場を紹介します。
現場に行った日は、ちょうどログ組みがほぼ完了したところです。青空に生えるログ壁。ゼロコーナーのせいか、この時点でモダンなデザインに見えます。ログの交差部分がないゼロコーナーは、構造上今のところは日本ではできないのですが、フィンランドではログの住宅を建てる場合はゼロコーナーを選ぶ人が圧倒的に多いようです。
壁の左側にある開口部が入口になります。とても大きな建物ですが、実は中心で二つに分かれるテラスハウスになる予定です。
中央で住戸を分けているのはコンクリートブロックの壁です。外壁はすべてFXL204ログ。しっかりしたログ材をくみ上げているので、大型の建物でもがっしり頑丈に見えます。ノンセトリングログを使っているので、木材とは別の構造と組み合わせても問題がありません。細かい構造壁が少ないため、中の空間がとても大きく見えます。
ログは職人さん4人程度で2日間でくみ上げました。フィンランドのトラックメーカーSISUの重機が縁の下の力持ちです。フィンランド語で「SISU」とは、「ガッツ」「忍耐」「粘り強さ」という意味になります。現場は作業中もすっきりと整理されていて、職人さんたちが注意深く一生懸命に仕事していました。
Text by Asako Hashimoto