フィンランドのクリスマスをおうちで再現!シンプルに華やぐ飾り付けアイディア
目次
・フィンランドのシンプルなクリスマスデコレーション
・冬のインテリアデコレーションはキャンドル
・針葉樹でのデコレーション
・クリスマスの楽しみ
フィンランドの12月は厳しい寒さと長い夜に包まれ、気温は氷点下に下がります。日照時間が短く暗い時間が増える中でも、雪が降り始めて景色が白く染まるとクリスマスが近づいてきたと感じます。人々はこの季節を楽しむため家の中で過ごす温かい時間を大切にし、クリスマスのデコレーションを徐々に始めます。
この記事では、フィンランドのクリスマス前の過ごし方を参考に、日本の住宅でも楽しめる簡単なフィンランド風のデコレーションのアイディアをご紹介していきます。
ヨーロッパのクリスマス・デコレーションというとキラキラで豪華なイメージがあるかも知れませんが、フィンランドではシンプルでシックな飾りつけが人気です。飾りつけに使われるのは、イルミネーション用照明器具やキャンドルホルダー、ランタン、クリスマスオーナメントや各種置物など。代々一家に受け継いできた飾り物をこの時期だけ出してくる場合もあります。厳選された飾りつけに枝や松ぼっくりなどの自然素材を追加するとフィンランド風のクリスマスデコレーションができます。
クリスマスデコレーションとして多くの家庭では、まず窓辺に照明器具や紙製のクリスマス・スターをつるします。クリスマス・スターの中には電球を仕込んであり、窓まわりを明るく演出します。室内の雰囲気が一気に変わるうえ、道を歩く人々の目も楽しませてくれます。折り紙で星をつくれば、日本でも簡単に実現できそうですね!
クリスマスに限らず、家のところどころをキャンドルで飾るのがフィンランドの冬のインテリアデコレーションの定番です。キャンドルは、3~5個のグループで置くと目を引くコーナーを作ることができます。例えば、トレーに複数のキャンドルを高低差をつけてバランスよく配置し、まわりには針葉樹の枝や松ぼっくりを飾るとナチュラル&シックで素敵です。
フィンランドの典型的なクリスマスの置物は、サンタやトントゥ(サンタクロースのお手伝いをする妖精)、トナカイや雪だるまなどです。いつもの室内に遊び心で忍ばせると楽しいですよ。本棚の隅や観葉植物の隣などにそっと置いてみてください。
キャンドルや置物がなくても、針葉樹の枝を飾るだけでもクリスマスの雰囲気に近づけます。棚に様々な大きさのビンや花瓶を並べて、針葉樹の枝を飾ってみてください。針葉樹は、ガーデンショップにコニファーとして売られているもののほか、庭に生えているネズミサシ、イチイ、ヒバ、マツ、トウヒなどなんでもOKです。室内に漂う良い香りも楽しみましょう。
松ぼっくりはナチュラルでシックなクリスマスの飾りつけに活躍します。松ぼっくりにひもをつけるだけでも、かわいいクリスマスオーナメントになります。大きな瓶やランタンがあったら、中に松ぼっくりをつめて、LEDのガーラント照明を仕込んでみましょう。これだけでナチュラルさあふれるデコレーションになります。シンプルさを大事にして、あまりたくさん飾り付けないのがポイントです。
もみの木がなくても、十分見ごたえのあるクリスマスツリーができますよ!枝が倒れない重い花瓶を用意して、枝ぶりのよい枝を差し込みましょう。枝にクリスマスオーナメントを飾れば完成。ツリーの下には、手作りアドベントカレンダーを置いてみませんか。クリスマスイブまでの日数分のお菓子を用意して、日付のついたタグを貼り、その日が来たら家族とお菓子を味わいましょう。
室内のデコレーションができたら、後はクリスマスイブを待つだけです。フィンランドではイブが近づくとクリスマスのご馳走を用意したり、ジンジャークッキーを焼いたり、大忙しです。イブ前夜に子供たちが寝付いたのを確認して、ツリーの下にプレゼントを並べればすべて準備完了。家族の笑顔が待ちきれませんね。
フィンランドの年末年始の挨拶の典型は、「よいクリスマスとよい新年を!」です。フィンランドのクリスマス休みはクリスマス直前から新年にかけてのことが多く、クリスマスが終わって1月になってもデコレーションはそのままという家庭がほとんどです。お正月の飾りつけが重要な日本とは少し違う点ですね。でも針葉樹や自然素材を生かしたデコレーションで、お正月のアレンジもうまくできそうです。フィンランドのデコレーションアイディアをうまくアレンジして、日本のクリスマスや年末年始を楽しく過ごしましょう!
HYVÄÄ JOULUA ja ONNELLISTA UUTTA VUOTTA!
よいクリスマスとよい新年を!
Text by Asako Hashimoro
執筆:橋本朝子
フィンランド在住でホンカ本社に勤務する一級建築士。法政大学建築学科卒業。建築設計事務所、造園設計施工会社勤務を経て、現在はフィンランドで住宅設計を手掛ける。設計のテーマは「毎日の暮らしがより楽しくなる空間づくり。」住まいは築50年以上の住宅。インテリア、ガーデンともにリノベーションを重ねて家族と住む。
2022年にフィンランドのナーンタリで開催された住宅フェアで、ホンカが出展したジャパンディモデル「ハイク」の庭をデザイン
橋本設計のモデル
ルミフイップ (LUMIHUIPPU)
ルミ・シリーズ (LUMI SERIES)
ストゥディオ (STUDIO)