フィンランドのホンカ・カルストゥラ工場
ホンカのログ材やウッドパネルは、中央フィンランドにあるカルストゥラ工場で製造されています。工場のあるカルストゥラには、奥深い松の森と湖の風景が広がっています。
ホンカ・ログホームに使われる欧州赤松はまっすぐのびる幹が特徴、名前の通り幹に赤みがあります。木造の建物が多いフィンランドでは優れた構造材として広く使われ、建材として海外にも多く輸出されています。「ホンカ」とは、欧州赤松の中でも森の中でまっすぐ育った大木の松を指す言葉です。
ホンカの工場は、40ヘクタールにも及びます。広大な敷地には、巨大な製造ラインのある工場棟を中心に、倉庫や事務所棟が並んでいます。倉庫にはログや構造材、パネルに加工されるフィンランドの良質なパイン材が出番を控えています。材料はさらに吟味され、建築材料としてふさわしい部分のみが製造ラインに進みます。
製造ラインでは、ラミネートされる材料が次々と機械にかけられていきます。原材料をジョイントしてサイズをそろえ圧着したらカンナをかけ、プロジェクトごとに設計された形状に加工されていきます。工場内には常に機械の音が響いているものの、木の良い香りが漂っています。
仕上げられたラミネートログの最終工程では、加工が終わるとすべての面が慎重にチェックされ、梱包ラインに進みます。製造ラインはコンピューターで制御されていて、順番に施工しやすいように梱包されるところまでプログラムされています。
梱包作業が終わると、出荷のためのコンテナへの積み込み作業です。大切なホンカ・ログホームの材料が無事に届くように考えらえた順番で積み込みし、荷崩れ防止対策も万全に行っています。コンテナ内にまかれた白い粉のようなものは、梱包をコンテナからスムーズに取り出すための工夫です。
フィンランドの大自然の中にポツンと立つ、巨大なログ工場。フルオートメーションの最新の機械が加工していった木材は、最終段階でフィンランド人の作業員によってチェックされ、梱包されていきます。フィンランドの森のパイン材がカルストゥラ工場で加工され、世界中に運ばれて、ログホームとして家になるのです。
Text by Asako Hashimoto